2013年4月24日水曜日

このオケとこの人が、へえ… ~動画日記第三回


こんにちは。千葉です。

あのう、こっちには社会的に重たい話は書かないつもりなのだけれど、昨今の国会のニュースはちらっと見かけただけでも気が滅入ります。どうしてあの人たち、あんなに上機嫌なんですかねえ。今まさに誤った「決断」をいくつもしでかそうとしている人ってのは傍から見るとそういうもの、なのかもしれませんけど。なお、向こうのブログで少し紹介した内田聖子さんのブログ、よろしければ皆様もぜひ。かなり、危険な状況だと思っています、TPPに関する彼我の現状。

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はい気を取り直して動画日記行きましょう。更新を増やすつもりだったのにようやく三回目(けっきょくこの前のはカウントしないことにした模様)。道は遠いわ…

今回も公式アカウントで紹介されている動画をひとつ。千葉の好きなオーケストラを意外なマエストロが指揮している、超有名曲です。



はい、ブダペスト祝祭管弦楽団を、ラインハルト・ゲーベルが指揮した、ヨハン・セバスティアン・バッハの管弦楽組曲第三番です。

音楽監督であるイヴァン・フィッシャーとの録音は、お国もの(となればどうしても20世紀音楽になりがち)を除けば基本的にロマン派を軸に展開されていますから、ブダペスト祝祭管弦楽団とバッハが、一瞬結びつかなかったのです。モダン楽器で普通に演奏してるのか、それともいわゆる同時代アプローチを踏まえた演奏なのか。
その上指揮者がゲーベルって。千葉は非常に多くのコンサートにうかがっていた頃にもそれほどはいわゆるピリオド楽器、同時代アプローチによる演奏会に行けなかったものだから、いわゆる古楽系の指揮者のイメージはアーノンクールやヘレヴェッヘ、ホグウッドあたりの無骨な指揮ぶりか、通奏低音を担当しつつアンサンブルの一員としてリードするタイプしか出てきません(ノリントンは、ある意味で別枠)。そんな具合ですからあ、予想も何もできずに拝見しましたよこちらの動画。

刈り込まれた編成でティンパニやトランペットはナチュラル楽器だし、弦楽器は基本ヴィブラートなしのバロック弓、ということで「楽器そのものの素性を除けばほとんどバロックオーケストラ」とでもいうべきアプローチ、でした。うむう、そういうのもやってるんですねブダペスト祝祭管弦楽団。あなどれんな。

でもね、それはまあありうる線かなって。モダン楽器でヴィブラートばりばり、20世紀風の演奏をするならゲーベルを招く必要、ないもんねえ。それにそもそもこのオケはモダンな曲を演奏してもそういうなんとなくヴィブラートがかかってるようなこと、ありませんし。いつもの引き締まったサウンドイメージからそう遠くない、と言えないこともない。うん、そう思います。

でもねえ、ゲーベルの指揮には驚いた。激しい!(笑)ロマン派あたりの曲でモダンオケを指揮するようなアクション、意外すぎてしばらく目が離せませんでした。でもその身振りから出てくるのは前述のとおりほぼバロックオケの音、入魂の一振りがもたらすのはデフォルメじゃなくて明確なアーティキュレーション、なんですよ。普段のゲーベルを知らないのでなんとも言いようがないのだけれど、これは新鮮でした(もちろん、千葉にとって)。この曲以外にも動画があるようなので、それらもちょっと見てぼんやり考えてみようかな…

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なお。超有名曲、と言われても…と思われた方は、もったいないから是非全曲を聴いてみてくださいませ、たったの20数分ですし。いいですよ、管弦楽組曲第三番。

ただその有名曲、この演奏のテンポ設定で気づいてもらえないかも、と思わなくもありませぬ。まあひとつ、聴いてみてくださいよ(ニヤニヤ)。では笑いだけを残して千葉はクールに去るぜ(おい)。ごきげんよう。

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