2016年7月2日土曜日

書きました:新国立劇場オペラ「夕鶴」 リハーサルレポート

こんにちは。千葉です。

千葉は日夜ノートパソコン一台を使いたおしているのですが、冬場はともかく夏になるとできたら端末の近くにいたくないのです。本体をひざ上に、ってのはできたら寒い時期にもしたくないですし(中年男性の身体はそういう負荷を喜ばない)、視力が落ちてきている自覚もあるからあまり画面を近くで見たくない。それに加えてうちの端末、左手に冷却ファンからの熱風が直撃する仕様なんですよねこれが。だからテキストをぱちぱち打ち続けるうちに左手だけ変に熱くなってしまいまして。

で、夏場だけ思い出したように活躍してもらうBluetoothキーボードの出番となるわけでございますが、「O」が打ちにくくて難儀する今日このごろであります。とてもどうでもいい前説ですみません。

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さて、本日も寄稿した記事のご案内です。(いまここでも「hんじつ」「g案内」とか難儀しています←どうでもいいので引っぱらない)

●新国立劇場オペラ「夕鶴」 リハーサルレポート

團伊玖磨若き日の傑作オペラ「夕鶴」が新国立劇場20015/2016シーズンを〆る作品です。そして今年は「高校生のためのオペラ鑑賞教室」として上演される夏のオペラも本公演と同じキャスト(指揮者のみ変更)で、9日開幕します。お話自体が「つるの恩がえし」、そして日本語による歌唱であれば親しみやすかろう、ということもあるのでしょうけれど、高校生の皆さん好機ですよ。あと、本公演には行けないな、って大人の皆さんも当日券が出る日は買えますよ、詳しくはリンク先で確認してね(宣伝)。

記事を書く際には、当然ながら記事に書いた以上の情報を確認して絞り込んで書くわけです。今回であれば本筋は「今回の舞台について、公演直前の雰囲気をお伝えする」のがメインになりますから、作品について、また作曲者團伊玖磨の情報を多く書きすぎてもよくないし、開幕前にネタバレのたぐいを書いてしまうと「こういう風に受け取ろうね」と暗に示すことにもなりかねない。エンタテインメントならまだありかもしれないし、制作サイドからの発信なら問題ないと思うけれど、一ライターがそれをしてしまうのはできれば避けたいです。せめて、幕が開くまでは。

余談だけどここでちゃんと書いておきましょう。開幕した後はむしろ、その時の受容の記録ということになるのでむしろ可能な限りネタを拾い、きっちりとレヴューすべきだと考えております。好き嫌いだけで書くのではなく、ちゃんと「舞台で何が行われたのか、そしてそれをどう読むのか/読んだのか」が書き残せる立場にいることに意味があるとするなら、それはその一点においてだと考えておりますゆえ。リハーサルを取材させていただいた場合にはなおのこと、お出しできる範囲で「舞台で何を示そうとしていたのか」まで踏み込めるようにしたいと考えています。

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では本筋に戻ります。
今回記事では多く書きませんでしたが、團伊玖磨についていろいろと調べるとなかなかに興味深いことが多くありました。千葉の世代だとこの方については「パイプのけむり」「デッカ/ロンドンレーベルに交響曲を録音している」「新旧の祝典行進曲」「建・TAKERU(……)」といった断片的な情報でしか認識できていない人のほうが多いのではないか。っていうか千葉はそうでした。せいぜいが「三人の会」ですよね、っていう。「三人の会」は他のお二人がテレビで活躍された芥川也寸志、黛敏郎であるため、世代的に上記の認識くらいだった千葉からは活字で活躍された團伊玖磨は比較的地味に思えていまして。

で、それが間違いである、ということに気づけただけでも千葉は学習して記事を書いた甲斐がございました。1924年生まれの團伊玖磨、今回の新国立劇場の舞台に至るまで上演されつづける「夕鶴」は1952年、28歳の作品で「三人の会」は1953年から。そもそも評価されている人だからこのグループにも入っていたわけですよあたりまえなんだけど。
彼のキャリアを捉え直すには時間が足りないからここでどうこうと書き綴るのは避けますが、昨年が生誕90年だった芥川也寸志、近年再評価の機運が高まる黛敏郎(だったら”伝統主義”の皆さんはさっさと彼のカンタータを初演し給えよ)同様に、再評価が始められるべきではないか、などとも考えた次第でした。

…ここまででかなり長くなってしまったので、書き始める前に考えていたレポートと同じキャストによる初日レヴューは別途書きます。作品について思うところも多くございますゆえ。

最後に記事には使わなかった写真を一枚。


今回はオール日本人スタッフの舞台なので、オケピットでのやり取りもきっちり聞き取れましたが、大友直人の細部まで繰り返し行われた修正は初日の舞台の仕上がりをとてもいいものにしておりました。團伊玖磨の音楽、もっと聴いてみなくては。

とりあえずここまででひと区切りします。公演については近日、ということで。ではまた。

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