2017年1月21日土曜日

1/22(23)「ミラノ・スカラ座開幕公演」放送

こんにちは。千葉です。

放送予定のご案内ですよ。


1月22日深夜(23日未明)のNHK BSプレミアムシアターは声楽物を二本立てでお送りします。

まずは話題となったミラノ・スカラ座の新シーズン開幕公演です。プッチーニのご存知「蝶々夫人」をリッカルド・シャイー音楽総監督の指揮、ホセ・マリア・シーリの蝶々さん、ブライアン・ハイメルのピンカートン、カルロス・アルバレスのシャープレスほかによるキャストによる上演です。

もちろんスカラの新シーズンならそれだけでも注目を集めますが、この公演はいろいろな面から話題となっていました。まず何よりも、使用した楽譜のヴァージョンです。今回の新制作にあたって、シャイーはこの有名な作品の初演版、つまりこの劇場で110年以上も前、1904年2月17日に一度だけ上演された(そして酷く失敗し、続演されなかったヴァージョンを使用したのです(現在一般に上演されているのは、改訂されてブレシアで初演された同年5月28日改訂再演版)。
初演の失敗には諸説あって”初版では第二幕が長すぎた””「ボエーム」の焼き直しだ!とか罵声が飛んだ”などなど、そのエピソードだけでも記事が書けるものなんですけど、その初演版を実際に舞台にかけて検証、ではないけれどその価値を確かめる動きは以前からありました。以前日本でも上演されて教育テレビでの放送もあったように記憶していますが、当時は現行ヴァージョンに詳しくないから比べようもなかったのでそのありがたみがよくわからず残念でしたが、今回はばっちりですよ!(笑)

そしてこのトレーラーを見ていただければ即座に御理解いただけるでしょう、アルヴィス・ヘルマニスの演出も相当に攻撃的です。「21世紀にもなってまだオリエンタリズムに苦しめられるのか!」なーんて声も上がるかもしれませんけれど、とりあえず放送でその舞台を見るまでは多くを語るのは控えます(感想、別途記事にしようかと思っています)。





全国共同制作プロジェクトとして東京(池袋)ほか各地で開催される笈田ヨシ演出による舞台、そして2月に入ると新国立劇場の定評ある舞台が開幕が次々と開幕しますので、この機会に”原点”を知っておくのもよろしいのではないかと愚考いたしますよ。いや、そういうこと抜きにこの舞台、気になりますけれど。

※一部の表現を修正しました

後半は欧州で大活躍のカウンターテナー、フィリップ・ジャルスキーのバッハとテレマン。先日紹介したハンブルクのエルプフィルハーモニーこけら落とし公演にも登場していましたね。

昨年CDをリリースした面々でのライヴ収録と思われる映像は前半とは違った意味で現在の欧州声楽界隈を感じさせてくれることでしょう。



これはワーナークラシックスが配信しているガン患者支援のチャリティ動画ですが、放送されるのはフランクフルトのアルテ・オーパーでのもの。CD一枚分くらいは放送があることを期待しましょう(笑)。

では放送情報はここまで。ではまた、ごきげんよう。


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