2017年1月3日火曜日

書きました:ノット&東響「コジ・ファン・トゥッテ」レヴュー(12/9)

こんにちは。千葉です。

昨年中の公演の記事も紹介できていなかったりします。なんとも申し訳ないことです。まとめ記事も現在鋭意作成中だったりしますが、これは「終わっていない年を振り返ろうなどと、僭越なことだとは思わんかね君?」という主張ゆえです(半分本当)。

それはさておいて、寄稿した記事はこちら。

●ノット×東響。快進撃のコンビネーションによる《コジ·ファン·トゥッテ》ミューザ川崎の美しい響きを楽しむように歌う、サー·トーマス·アレンをはじめとした歌手たち

公演直前レポートでもすでに好感触だった本公演、大成功裏に終了しました。たった二回だけの、幸福な記憶を残して。「楽しかったなあ」という感触を、具体的だったり音楽的だったりの面に目配りして書くとこんなふうになりました。

あとで聞いた話では、11日の公演では二組のカップルはドン・アルフォンソが種明かしをしたところですぐ仲睦まじく関係を修復されたそうで(グリエルモが真っ先にフィオルディリージを抱きしめてたとかなんとか)。この点でも示されたとおり、この少し不道徳なオペラを演出家が固めたのではない即興的な解釈で楽しめたこの公演は本当に貴重な機会となりました。一流の歌手たちの演技の、振り幅の大きさというか、懐に隠し持った技の豊富さというか、そういったものに感心させられたことであります(歌が良かったのはリハーサルの段階で明白、あとは実際の”舞台”でどう魅せてくれるか、が焦点でした)。記事には写真も多く入っていますので、ぜひ御覧いただいて昨年の数多くのコンサートの中でも最高の公演の記憶と戯れてくださいませ。

なお、「コジ・ファン・トゥッテ」については以前紹介した岡田暁生氏の著作での紹介がなかなかよかったです。啓蒙主義時代のオペラは、その時代においてあったとおりに受け取ることでより楽しめる、常日頃そう考える私からいま一度この本もオススメします。



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昨年の秋冬には、なぜかダ・ポンテ三部作が首都圏で大流行していました。ウィーン国立歌劇場の「フィガロの結婚」はムーティの指揮のもと見事な演奏だったと伝え聞いておりますし、まだ書けていないものもいくつかありました。それらの中でも、これは充実したものだったよ、とお伝えできるのは本当に喜ばしいことです。

記事中にも書いておきましたが、ノット&東響@ミューザ川崎シンフォニーホールの「ダ・ポンテ・オペラ三部作」は、今年第二回として「ドン・ジョヴァンニ」の上演が決まっています。ありがたいありがたい。また機会があれば、その公演も紹介させていただきたい、とここに立候補のご挨拶をさせていただく次第です(ぺこり)。

加えて偉そうに申し上げます。ザルツブルク市と友好都市である川崎市の看板イヴェントに成長させてほしいなあ、などと行政にも期待したく思います。こういういい公演がこの先も期待できる、という現状をうまく告知しないと「音楽のまち・かわさき」はいつまでもお題目のままではないか、と。モーツァルト・マチネともども、市をあげて広く周知に努めていただきたいと切望する次第であります!(熱狂的な拍手が聞こえる←おい)

…でもダ・ポンテ三部作、ウィーン時代だからザルツブルク市とは関係ないんですけどね、という酷いオチが付いたところでこの記事はおしまい。ではまた、ごきげんよう。



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